その知識どうする(追記 2024.7.25.)
読書やテレビ、ネット、会話、勉強会などでさまざまな知識を得る。それをメモにとる。
人によっては、芸術、旅行、エンタテイメント、物品など、情報やモノを残しておきたいと思うこともあるだろう。
◯皆さんはこの欲求いかに解決しているのか。
それをどうやって残しているのか。
- 専用のノートに書いたり貼ったり。
- 箱にまとめておく。
- 写真、音声、動画にする。
- ブログやSNSにアップする。
- 日記に書く。
- 絵や音楽や創作に変換する。
- 記録はしない。記憶のみ。
◯なぜ、情報をためこみたいのか?
・「あれなんだっけ」昔読んだ本をまた読みたくなる気分と同じ。
・「それはこういうこと?」会話や議論の中で必要な知識として。
・「あれとそれで、こうなるかも」思考や思索のもとになるもの。
・「こんなものできました」創作への動機、応用、ネタとなる。
◯外山滋比古・著『思考の整理学』。
アイデアや情報をどうまとめ、活用するか、よもやま話から実践まで書かれている。1983年発刊だが、いまだに読み継がれているロングセラー。
- アイデアは寝かせろ。人に話せば満足して考えが深まらない。
- 思いついたらすぐ書きとめろ。手帳を持ち歩き、トイレや枕元にもメモ用紙を置け。
- いったん寝かせて、後で見返す。まだ興味深ければノートに書き写す。
- ノートには、通し番号、タイトル、日付を記載し、箇条書きで。
- 著作や講演に使用した箇所には線を引く。それで「情報は一生を終える」。
- さらにノートを見返し、もっと広がりそうなものは「メタ・ノート」に転記。
- メタ・ノートはやたら見返してはいけない。じっくり熟成させる。
以上、参考までに。
◯私はもう何年も仕方が定まらず、ずっと試行錯誤してきた。
試したもの【紙】
紙片、ノート(A5〜B4、リング、帳面、厚い・薄い)、クロッキーブック、メモ帳、ルーズリーフ、システム手帳、情報カード。
試したもの【デジタル】
アプリ(テキスト、HTML、Acrobat、Apple系、マイクロソフト系)
サービス(グーグル系、Wikimedia、Scrapbox、マークダウン系、memolane、SaasBoard)。他にもたくさん。
◯入力と出力。
入力したものは、出力させてその役割を終える。出力による快感、享楽というものがある。(一方で、森の奥にひっそりと咲き、誰にも見つけられないまま、実をつけ、熟成し地に落ち、なお発酵し続けるものもあるだろう。)
入力したものは、出力させてその役割を終える。出力による快感、享楽というものがある。(一方で、森の奥にひっそりと咲き、誰にも見つけられないまま、実をつけ、熟成し地に落ち、なお発酵し続けるものもあるだろう。)
もう少し広い視野で考えてみよう。
◯情報はめぐる。
ある情報が、人のフィルターを通過して、また次の人へと渡される。そのプロセスを通じて、ますます強固に深く強く太くなる情報がある。もはや遺伝子と同じ、情報遺伝子のようなものへと成長する。言葉、芸術、思想、神話等々、人間世界に広く長く残ってゆく。
ある情報が、人のフィルターを通過して、また次の人へと渡される。そのプロセスを通じて、ますます強固に深く強く太くなる情報がある。もはや遺伝子と同じ、情報遺伝子のようなものへと成長する。言葉、芸術、思想、神話等々、人間世界に広く長く残ってゆく。
アイデアでも創作でも、あるいは誰かの何かでも、「これは!」と思ったものは伝えていきたい欲求がある。その際、独自性だの作家性だの自己主張・自己顕示などはどうでもいい。(誰が言ったのか、誰が作ったのか、などはタグ的な役割しかない。)無名のままに、どうしようもない欲求が小さな流れの一つになって、それが無数に集まることで大きな流れを構成していく、ということなのだと思う。
【追記 2024.7.25.】
◯蔵書の処分
本を捨てようとする。難しい。
たった数センチの空きスペースと、本1冊に凝縮された知識世界。この折り合いをどうつけたらいいのだろうか。
蔵書の処分とは、この2つの異なる価値観が交わる点を探す旅でもある。